アルコールが呼ぶ声がする

仕事とか車とか酒とか

2021年7月山道行脚

3泊4日で山道を駆け回るドライブ旅行してきた。今の相棒になって初めての長距離旅行。「長距離ドライブとワインディングが楽しめるBMWの2ドア直6NA」って「お前それほとんど1車限定じゃねーか」ってくらい絞ってる。

E89 Z4 23iがそれなんすけど。

f:id:LIVA:20210619191738j:plain

納車1ヶ月目で2000km程度は動かしてる様子(2000kmじゃ済まないと思うんだけど)。この車のインプレッションと言うか紹介は別記事で。

 

きっかけ

Amazon Prime Videoで世界の車窓からが配信されていてそこに出てきたアルプスの山並み見て「こういうとこ行きてー」となったことから。関東で近場でどこがいいだろうと探していたら渋峠が出てきたのでそこからこの旅はスタートした。結局渋峠には止まらず草津温泉に泊まったのだけどきっかけなので出しておく。

 

旅程の決め方

大体いつも1泊目の宿を決めたらその後はどこに行けるかを見てその先で行きたい場所を探してを繰り返して最後には帰ってこれるようなルートを選定する。

今回は草津が起点になったのでそこから先を考えた。

今回行きたいと考えたところは4つほど。日本百名道に載っていた4つの道は外せなかった。

  1. 志賀草津高原ルート
  2. 魚沼スカイライン
  3. 奥只見シルバーライン
  4. 磐梯吾妻スカイライン

最大の目的を磐梯吾妻スカイラインに設定。魚沼スカイライン以外難所越えしかないなって。結果的に楽しかった。

 

全体ルート

 ふわっとこんな感じ。福島西インターから浦和まで高速でワープしてる。

goo.gl

 

1日目

前日2時頃まで古事記を読みながら酒を飲んでたから眠いのなんの。9時頃出発。草津は勝手知ったる場所なのでいつもどおりR122→R125→R17→R353→R145→R292と走る。途中、最近稼働開始した八ッ場ダムへ立ち寄る。政治に利用され続けてきたけど無事?竣工&稼働までこぎつけた。草津に来始めてからずっと見ていた場所がダム湖に沈むのはなんとも沈痛な気持ちになってしまうのだけど、圧倒的な重力式コンクリートダムを真下から眺めるとそんな気持ちも消え去る。

f:id:LIVA:20210702140924j:plain

八ッ場ダム堤体を下から

堤体上からの眺望もよく、アクセスも悪くない。川原湯温泉に立ち寄ってダムを堪能するというのもありかもな、なんてことを思いながら草津へ。そういえば草津宿泊は初めてだった。すべての時間帯を過ごしたことがあるのに。年度末を終わらせようと思ってPCを広げたら「障害」の文字。それを見て「やっぱそうなるのかーー」という気持ち。実は年始3ヶ月間旅行したとき全てで障害が起きて宿泊先から障害対応をしていた。今回はさすがにないだろうと思っていたら起きてもはや笑うしかない。幸い俺がのんきにダムサイトでラーメン食ってる間に終わっていた。よかよか。

夕食後は夜の草津湯畑周辺を散策していたものの雨が降り出したので早々に撤退。夜の草津湯畑は雰囲気好き。

f:id:LIVA:20210702202020j:plain

湯畑1

f:id:LIVA:20210702202218j:plain

湯畑2

宿に戻って風呂に浸かってその日あった会社のイベントサマリを見て寝た。

1日目のルート

goo.gl

ルートは平凡そのもの。上武道路使いやすくて最高、早く全線2車線してくれー。八ッ場ダムはよかったので定期的に行きたい。川原湯温泉にも泊まってみたい。今度そのプランで行こう、川原湯→四万→尻焼、みたいなルート。マニアック。

 

2日目

朝から晴れていてさわやかーって思っていたら窓から見える山々に少しずつ雲が下がってきて不安になる。朝飯食べて早々にチェックアウト。目的の1つ、 志賀草津高原ルートへ進路を取る。火山規制のおかげで何度も機会を逃していたが、今年の冬季規制解除と同時に全線規制なしになった。待っていたと言わんばかりに走った。Z4はこういうところで楽しめる。殺生河原の硫黄臭は「これだよこれ!」って叫んでた。登っている間は途中雲を通過していて視界は真っ白になってた。頂上付近は少し薄かったけど全体的に濃い目。国道最高地点からもこの有様。

f:id:LIVA:20210703084633j:plain

背景真っ白の日本国道最高点

渋峠ホテルのあたりで晴れてきたので屋根を開ける。最高の気持ちよさ。「最高!!!!」ってテンション上がりまくって下りを楽しんだ。

f:id:LIVA:20210703085520j:plain

屋根がないバージョン

平地に降りてきてからは千曲川沿いを走るR117を十日町方面に北上。この日は晴れていて暑いくらいだったけど景色が最高に綺麗だった。山側は雲がかかってるけど間から少し山肌が見える感じ。屋根は開けなかったけど開けても良かっただろうなー。第2の目的魚沼スカイラインに向かうため越後田沢駅近くの交差点をR353に向けて右折。走っていると「清津峡」が気になる。写真は見たことあって時間あれば行くかー程度だった。思ったより近いし行ってみるのはありだなと寄り道して行ってきた。

f:id:LIVA:20210703114712j:plain

綺麗な柱状節理

f:id:LIVA:20210703115421j:plain

清津峡のメイン

道中見える柱状節理の見事さや渓谷美は行ってよかったと思えるけど行くなら平日だな。ハイライトは一番奥のトンネル出口あたりなのだけど人多すぎてそういうとこ苦手な自分には長居は無理だった。2枚だけ撮って撤退。

魚沼スカイラインは八箇峠までは抜けられない表記があったので魚沼展望台まで。ここから見る魚沼盆地と越後山脈のパノラマは絶景。道はあまりいいとは言えないのだけど、景色が最高だからこれを見れるなら何度でも行きたい。

f:id:LIVA:20210703122648j:plain

魚沼展望台から

このあと夕飯を調達しないといけなかったから近くの越後湯沢駅まで南下。「あの有名なぽんしゅ館はこれかー」と眺めていたはずが日本酒を3本買っていた。なんで?

本命は駅弁だったのだけどなかったので仕方なし。柿の種と新潟限定のビールを買って宿へ向かう。チェックイン時に夕飯付きに変更すればいい、何も問題はない。駅を出た時点で時刻は14:30頃。このとき奥只見ダムへ行くことを考えていて、シルバーライン入口まで40分、シルバーラインとダムの往復におおよそ1時間程度、と考えればチェックイン予定にしていた16時前後には宿に入れそうだね。てことで予定を前倒しして行きました。

f:id:LIVA:20210703152300j:plain

奥只見ダム堤体と相棒

以前の訪問は約2年前、同じ時期で天気は悪かった。今回は天気が良かった。最高。相変わらずの奥只見シルバーラインにも妙な愛着が湧き始めてきた。トンネル内の濃霧や湧水に伴う雨、手掘りのトンネル10kmはなかなか味わえない。

さすがにもう何もないので宿に向かう。2日目はシルバーラインから枝折峠に向かう途中にある大湯温泉のホテル湯元。ここは初めて来たのだけどいい雰囲気。奥只見来るときの拠点にしていいかも。温泉は温度しっかり目の単純泉。ぼーっと浸かるにはちょうどいい。F1オーストリアGPのFP3と予選を見て就寝。

2日目のルート

goo.gl

寄り道の清津峡とか予定していなかった越後湯沢行きだとか奥只見ダムの前倒しだとかで動き回ってた。

(「奥只見行くなら枝折峠使え」って言ってくるGoogle先生勘弁して。シルバーライン往復でルート出して。)

 

3日目

朝起きて即風呂入って朝食を済ませて少しまったりしたらいよいよ会津の地へ向かう。

R352を戻って小出駅前の交差点を右折、R17に乗り換えてまったり北上。 只見線を越えたあたりでR291へ乗り換えてここで目についた給油所で給油&エアチェック。ガソリンを入れたらいよいよ東進。入広瀬の道の駅を越えると難所六十里越が待ち受ける。このあたりとにかく山が深くて古くからの難所で実距離六里24kmなんだけど体感は10倍の六十里240kmになるんだとか。同じような難所の八十里越はもう少し北にある。酷険道好きならありでは?俺は道路改良が終わるまで行かない。Z4だと厳しそうな雰囲気を感じる(なんとなく)。

県境の六十里トンネルのある標高760mまでヘアピンを数多く混ぜてひたすらに登る。雪崩対策のスノーシェルターも数多く設置されていて見通しはすごく悪い。車線はほぼ全線で2車線確保されているから安心なのだけどシェルター内は時折1.8車線になるので圧迫感もあってこするんじゃないかと思うこともある。

トンネル内で県境を越えてさらにつながるスノーシェルターを抜けてようやく外に出てすぐにある駐車場からは、今通ってきたスノーシェルターが山肌に張り付いているのが見れる。こんなとこ通ってきたのかー、山の深さすげぇってなる。

f:id:LIVA:20210705215035p:plain

雪割り街道展望台から

福島県側は田子倉ダム湖に沿った複雑な線形。細かいカーブと見通しの悪さ、若干道が狭いのとで走るのはいいのだけど対向車に気を使う。田子倉ダムまで着けば難所六十里越えも終着。田子倉ダム堤体高分を駆け下りてすぐにある只見ダムから見える田子倉ダムと山の稜線が作る寝観音は素晴らしいの一言。今回も素晴らしかった。

f:id:LIVA:20210705215232p:plain

只見ダム湖田子倉ダムと寝観音

以前来たときの幻想的な写真は別記事にあるのでそれを参照。

只見駅に立ち寄って少し散策してさらに東進。奥会津を分け入る只見川に沿ってR252を走る。信号も少なく交通量も少なく快走路でした。R49との交差点で右折、R49に入ってさらに進む。会津若松市内に入ると城下町ーって感じの道路網。何回来ても慣れない、方向感覚が鈍る。いつもは北出丸から入るのだけど今回は三の丸から入城。

近年改装されて昔見ていた頃よりきれいになった。会津藩の本拠地会津鶴ヶ城、やはり何度見ても好き。お気に入りはこの画角。

f:id:LIVA:20210704125959j:plain

石垣上から天守

本丸跡広場から城に背を向けて見える石垣の階段を登って少し右に行ったところの松の横から。構図が好き。広場から撮るのも嫌いじゃない。いつものように5層の天守閣を1周して売店であれこれ購入。扇子と栞とキャンドルを購入。扇子は欲しかったので丁度いいのがあってよかった。御城印と鶴ヶ城神社の御朱印を購入してついでに神社に参拝。おみくじも引いて見たところ小吉、要約すると「なるようにしかならないから下手に動くな!」だそうです。思い当たるフシがいくつかあるのでそうする。

時間が中途半端だったので隣の県立博物館を覗きに。小学生の頃会津遠足があってそのときに来た以来だと思う。中学で会津には来てないと思うし。あれ、来たかな?覚えてない。部活では来たと思うけど。

軽く回ろうと思っていたのだけど縄文から古墳あたりをじっと読んでると時間が溶けるし楽しい。知識欲の塊みたいな自分には危ない。もっと気軽に博物館めぐりしてもいいと思えた時間だった。

時間も時間だったし堪能したので宿へ。3日目は喜多方駅前のビジネスホテル。旅館を行脚していたから3日目もそうしようかなーと思ったのだけど翌日のアクセス路にちょうどいいところがなかった。コストが合わないところが多めだったのでビジホにした。チェックインしたら決まっていて「喜多方といえばラーメンしかない」てことで食べてきた。桜井食堂支那そば。

f:id:LIVA:20210704165302j:plain

ビールと支那そば

めっちゃうまかったー。俺の好きな味。2杯目もいけそうって思うくらいには美味しかった。ビールと餃子も頼んでいたので無理だったけど。腹ごなしに駅前をフラフラと散策して一度宿に戻って4日目のルートのおさらいとビール。柿の種をボリボリしつつも腹減ってきたのでラーメン屋を探すも20時になると開いてるところがほとんどない。「高松に来たのか俺は」なんて思いつつ1店だけ近場でやっていたので行ってみることにした。老麺会に記載の店ではあったものの「大丈夫かここ?」って心配になる程度の店だった。味はしっかりしていて煮干しがかなり強い。麺もチャーシューもメンマも王道の喜多方ラーメンだったので好きな人には良さそう。その王道をスープにも欲しかった。腹は一杯になったし美味しい部類なので満足はした。戻ってF1決勝を見ながら寝落ちした。さすがの俺も疲れてたんだね。

3日目のルート

goo.gl

実距離は短いのだけど、体感としては前日の距離と変わらないくらい。なんでだろう。六十里越はやっぱり大変。会津若松は何度来ても飽きない。会津奥座敷って言われた芦ノ牧温泉もいいなー。行きたいところが増えていく。

 

4日目

 寝落ちからの朝。前日では晴れだったのが盛大な雨でげんなり。磐梯山も吾妻山も見えないのでブルーになりながら支度してチェックアウト。早々に喜多方を出て裏磐梯へ。

道中はもうこの旅では見慣れた峠越え。「思ったより走りやしー」なんて思いながらR459を走ってた。道の駅裏磐梯近くにあるT字路を左折して桧原湖沿いのr64をひた走る。時折見える桧原湖がよかったー。

f:id:LIVA:20210705092221j:plain

桧原湖

ぐるっと半周して東側にあたるr2になった途端現れる狭隘路。戸惑いつつも少しテンションが上がる。対向車が来なければ楽しいもの。快走路のように走り抜ける。離合できる場所は多めに確保されていて途中2車線もあるから険道ではないかな。

桧原湖をぐるっとした後一瞬R459を走行して次は磐梯吾妻レークラインに入る。この道は高度を上げつつ途中秋元湖を望めるらしいが周囲は雲の中なので止まらずに道を楽しむ。全線2車線で走りやすい快走路。俺はなんでも快走路になってしまう、良くない。

再度R459に合流したら今日の本命というか今回の旅の本命磐梯吾妻スカイラインへ。喜多方側の入口は路肩崩落で通行止めなので土湯トンネルを抜けた入口からアクセス。いくつかの温泉地を抜けて磐梯吾妻スカイライン本線の入口を抜ける。

もう道が楽しすぎて周りを覚えてないです。森の中を通るので道中は志賀草津高原ルートより眺望はいいと言えなくてそこは期待できないんだけど、道がひたすらに楽しいし、時折出てくる景色が絶景を匂わせてきてずるい。ワインディング好きな俺にとっては天国みたいな場所だった。浄土平の駐車場までついて吾妻小富士や一切経山の合間でラーメンを食べる贅沢。会津山塩ラーメンなるものがあるらしい、知らなかった。普通の塩ラーメンよりさっぱり食べられて好き。

食べたらフラフラと駐車場内を散策。一切経山の噴気とか吾妻小富士のこんもりとした山容とか。浄土平周辺は雲もかかってなくて一通りは見れた。

f:id:LIVA:20210705105627j:plain

一切経山

浄土平方面は雲海が見えていてこれはこれでよか。

f:id:LIVA:20210705105548j:plain

浄土平と雲海

 冷えてきたので車に戻って下山する。浄土平まで降りる道から見える景色がこれまた絶品で、あれで飯食えるね。浄土平に降りてから見える景色も素晴らしくて「こんないい道が近くにあったのになんで今まで来なかったんだ」って後悔した。実家からなら草津と変わらない距離で来れるし。

 

f:id:LIVA:20210705110457j:plain

今回の旅最後の雲海

最後の雲海を眺めたら後は下るだけ。標高1500m近くからヘアピンを織り交ぜて急降下。地上近くになると目の前に信夫山が見えて「あー、俺帰ってきてたんだな」と実感する。実家福島市じゃないけどニュースでよく見るので地元の一枚。

時間も12時頃だったのでエクストラステージで日光行くかとも考えたのだけど、山道は今日はいいやってなったので帰路へ。福島西インターから東北道使ってさっさと帰って会社の人たちとやってる輪読会のコメンテーターとして参加しました。

4日目のルート

goo.gl

帰宅というのもあって今日が一番走行距離が長かった。前日3日間一般道オンリーのルートをたどったから高速楽だなーって。磐梯吾妻スカイライン裏磐梯の湖沼群はもう一回行く。

 

今回の旅総括

全体的にワインディングルートを選択して難所を越えていくだけではあったけど満足な旅だった。自分で好きなとこ行って好きなように回ってんだから当然。ただ全部が期待値を上回ることはほぼなくて、今回はそのあたりがレア。志賀草津高原ルートと奥只見シルバーライン、六十里越は以前走っていた好きな道ではあるのだけど、魚沼スカイライン磐梯吾妻スカイライン裏磐梯の道は全くわからなかった。前評判よくても実際行ったらそうでもない、なんて道ではよくある話だから。それ以外にも見えていなかった魅力を見つけることもできて、今回行った場所は再訪したいところが多かった。

いきあたりばったりではなくそれなりに調べてやった旅行として行ってよかった。

Z4のGT性能と運動性能もしっかり体験できたのでそこもよかった。疲れにくい車だって感想。それに絞った話は別で上げる。

f:id:LIVA:20210705111043j:plain

今回のベストショット